NKL(フィンランド盲人連盟) 下部組織と施設

・施設名 NKL(フィンランド盲人連盟)
・ 訪問日 9月26日(金)午前9時~10時半:午後1時半~4時半
・ 対応者  組織部長  Ms Merja Portimo   国際部部長 Mr Timo Kuoppa 他1名
1.NKL組織部
 ・研修内容
 NKLの組織概要とサービス内容について研修した。 NKL組織部の下にはメンバーとして全国に25協会が属している。フィンランドは国土が広く、人口が少ないため、地方局(12名中10名)を通して社会福祉学に詳しいメンバー派遣をしている。実行しているサービスとしては、視覚障害者が健常者と変わらず情報を手に入れることができるように、いろいろな形態で雑誌、新聞等の出版をしている。文字の大きい雑誌(約1万部年33回発行、90年の歴史)、点字、カセットテープ、電子情報。基本的にはどれか一つのサービスだが、複数の場合もある。

組織部長 メルヤ・ポルティモさんの写真
組織部長 メルヤ・ポルティモさん
 その他に、新製品(洗濯機の使用勝手情報等も)の紹介や、最近のトピックとしてユーロへの通貨変更に伴う情報提供や体験学習をEUやフィンランド政府の支援を受けながら行い、順調な導入に成功した。 若者に関しては、ユバスキュラの盲学校やAlraの支援が大きく、NKLでは少ないが、週末コースや夏のキャンプなど活発な活動を行っている。特に国際関係活動に興味があるようで、英語、スウェーデン語は別にして、ドイツ語やロシア語、フランス語、エスペラント語等の習得に熱心である。これらと別に、『POINTI』という協会活動の雑誌を月1回発刊している。

ミーティング中の写真
ミーティングのようす
 1988年、障害者へのサービスに関する法律が制定されたが、準備段階(好況)と施行段階(不況)の景気に差がありすぎ、法律の破棄という意見もあるくらい多くの問題点も生じている。例えば、交通手段として通勤、勉強等は別(負担は一般バス料金分)にして、用途不問で月18往復のタクシー乗車が保証されているため自治体負担が大きすぎるといったことである。
 これらの問題解決のためには、ロビー活動やデモ行進なども行い、積極的に権利確保や自立のための施策実現を目指し活動している。 日本から見ていると、高税率であるから、福祉環境は当然に国から与えられているものと思っていたが、勝ち取る意識が強いことがよくわかった。どんな人も自立しなければいけないのである。
 各地区にはボランティアセンター(職員には給与)が設立されていて、読解サービス(購入した電化製品の説明書など)や薬局の薬の説明、早く理解したい専門記事の配布等を行っている。登録者は約600名。いつでもできる24時間体制だが、毎週火曜日午後6時に買い物補助といった個人向け定時ボランティアは難しいし、やっていない。
 本部では平日9時~15時まであらゆることの電話相談サービスを行っており、時には医者や弁護士(組織内にいる!)による特定テーマでも行っている。
 また現在、新施設への移転に向け準備中であるが、新施設解説員の養成も必要となってきている。

2.Onnela Rehabilitation and Holiday Center in Tuusula
NKL所有の郊外活動施設の見学を行った。
・施設の概要
 ヘルシンキから30km程離れたNKLの郊外施設の一つである『Onnela Rehabilitation and Holiday Center in Tuusula』を訪れた。ここは豊かな自然の中にあり、宿泊施設や食堂、体育館、湖畔に面したサウナ等が設置されており、リハビリ、研修、会議、休暇など多目的利用できる施設で、一般にも開放されている。
職員数は17名。32部屋、62ベッド、会議室7で10~180名まで対応できる。
・研修内容
 1937年にこの施設が設立され、その資金の70%はRAYの拠出によっている。10年前からリハビリ施設も設置したが、今後は新施設に移転する。そのため現在のスタッフ17名が9名になる予定。 原則的には施設運営により利益を追求しているが、最近は生活嗜好が多様化し、色々の趣味活動が充実してきているためか利用率の低下現象が見受けられる。施設利用を一般解放するなど営業努力はしているが、赤字決算となっており、運営が厳しくなっている。
寮長さんの写真(背が大きくて怖そうなお顔)
寮長さん
 療養や生活指導など関する専門スタッフも充実しており、単に数字だけの問題として捉えていないが、マーケティングを行うことにより、営業時間の短縮等、一層の努力を講じたいと考えている。 確かに施設は利用者の文化的、運動的活動をサポートするのに充分なものであり、環境もすばらしい。羨ましさを覚えるのは私だけではないだろう。こういう施設の利用が減っているということは、フィンランドの自立政策にも拠っているのではないだろうか? 自分の趣味や嗜好を主張できることや、日本でも見られるが、コンピュータネットワークの発展により、バーチャルながらも色々な経験ができるためである。

【各種の施設紹介】
宿泊施設の写真
宿泊施設A
コテージ風宿泊施設の写真
宿泊施設B
サウナ棟の写真
サウナ棟
サウナの横にある湖畔の写真
サウナ棟横にある湖
野外の写真木彫り熊さんの写真
野外フィールド
野外リクレーションのトレーニングをしている写真
野外リクレーション講習(ゲーム中)
体育館の写真
体育館
食堂の写真
食堂
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