HUN (フィンランド・ウーデンマ地方の視覚障害者協会)

Regional Association of the Visually Impaired in Helsubju and Uusimaa
(通称HUN(ホーウーアン))
住所:Helsingin ja Uudenmaan Nakovamaiserry Makelankatu 52
HUN=「フィンランド・ウーデンマ地方の視覚障害者協会」視覚障害者の自立と権利と平等のために活動を展開するNKL内最大の組織。(職員数17名 メンバー2000人)
対応者:首都圏活動担当 リスト・ブールマン氏 
     情報活動担当   イリッカ・バイセン氏(Ilikka Vaisanen, Contact Secretary)

(1)活動内容
 活動は、目の不自由な人のための協会なので不自由な人の側からその活動内容が決まる。たとえば、趣味のクラブ、キャンプ、勉強会などがあり、いろいろな方法を使いながら情報を提供している。

・就職の問題
 協会の目的のひとつに、目の不自由な人が就職できるようにすることがある。


HUNのスタッフの活動内容を聞いている写真
HUNのスタッフの活動内容を聞く
ハンドクラフトショップ:
 その目的を達するために、この協会では2つのハンドクラフトのショップを持っている。 ハンドクラフトの店では、視覚障害者から、物を購入して販売している。 協会内1店と市内に1店 フィンランド特産工芸品種々、各種ブラシ、手織物、木工製品(日用品やおもちゃ)、ラタン材加工品等々多種。

 ワークセンター:
 ワークセンターでは、40名の目の不自由な人が働いており、外からのオーダーメイドに応えている。 たとえばフィンランド航空の食事用のナイフやフォークのパッケージ作業などは、ここのワークセンターで受けている。
ハンドクラフトショップで店長さんから話を聞いている写真
ハンドクラフトショップの店長さん
 
(2) 情報サービスについて
情報サービスの提供方法
 カセット、拡大出版、点字で情報を提供していたが、最近は若者を中心にパソコンが人気である。

パソコン
 パソコン、特にインターネットは年配者にとっては難しく、反対が多い。 この協会の大半のメンバーが、年配者である。
・電子メールは、2000名のメンバー中、1割しか利用していない。
・ メンバーが全員使えるように初心者用のクラブ活動を実施している。

(3)パソコンクラブの活動
 毎週木曜日4時から2時間の初級のクラブ活動を実施。 自由参加でオープンな活動である。今年からwebページを開いた。 テーマは特に決まっていないが、毎年春と秋に新しく始めている。当初、始めたときは 2週間に1回で、10回~14回のコースで、レベル別に2つに分けた。内容は、ある程度レベルに合わせて自分たちで考える。 コースに一人の指導者がつき、毎回10名くらいの参加者で両方のコース合わせて15~20名程度である。参加費は無料であるが、コーヒー代くらいは出してもらう。

(4)クラブ活動以外の情報提供
 スクリーンリーダ、点字表示器などの使い方は、習いたい人が保険機構から保証をもらい、NKLやArlaにまかせている。 E-mailの集まり(メーリングリスト)も活発である。委員会のメールは活発である。

(5)サービスの不足部分
 協会では、社会的な権利の所得について行政、その他の機関に働きかけている。現在不足だと思う点は、「動きやすく歩きやすい」という点である。
(日本の空港のサインは、よいと聞いているがどうなのか、という質問があった。 その場での即答はできなかったので、今後、国際的にどう評価されているのか、実際はどうなのか調査したい。)

交通手段
 フィンランドでは、バスや電車に乗ることに関しては、順調に解決してきたが、まだまだタクシーに乗ることが必要になる場合が多い。ヘルシンキ市内での利用についてはタクシー代の交付を受けてきたが、最近は厳しい状況になってきた。このようなタクシーのサービスを提供しなくてはならないのは、行政の義務なのだが、経済的に視覚障害者には厳しくなってきている。 

 乗合タクシー(乗合バス)の実験を西ヘルシンキでテストで行っている。まず、交通サービスセンターに連絡するのだが、前もって予約が必要であり、その予約に時間がかかる。また、運転手はバスの運転手なので町の中が詳しくない、という問題もあり、タクシーの様にはいかないのが現状である。

(6)陳情やデモ
 こうしたことは、他の障害者にも同じ問題である。最近タクシーサービス改善のデモをやったが、500名くらいの参加があった。また、議員にも陳情した。このように、国や市の支援だけでは足りなく、われわれの活動は、非常に重要だと思っている。

(7)ボランティアとしての活動
 われわれの活動の中で、ボランティアメンバーは重要である。晴眼者は電話や電子メールなどのガイドをし、協会ではそのコーディネートをしている。音読サービス(カセット)は、ボランティアがやっている。協会主催で、年に数回ボランティアを食事会に招待したりして日頃の活動協力への感謝の機会を設けている。

(8)ボランティアという考え方についての Q&A
Q ボランティアという立場は、どのようになっているのか
A ボランティアは、給料も謝礼ももらっていないが、交通費程度はもらう。つまり、自分ではお金を払うことが無いようになっている。もちろん、友達になった場合は、特に片方が負担するのではなくて、自分で払いましょうという事もある。協会では、ボランティアを招待をしたりトレーニングしたり、コーヒーを出したり、食事を提供したりもしている。

Q こちらの協会の資金調達方法は?
A 職員17名で、給料をもらっている。その給料は、1.NKLを経由して、RAYから、2.ヘルシンキ市、3.キリスト協会からもお金をもらっている。
また、ショップ、ワークセンターの利益のような自分たちの活動での利益、その他募金活動、遺産贈与、寄付などある。 ワークセンターは、失業者を雇用することで、ヘルシンキ市から雇用補助もある。

Q 活動とケラ(年金協会)、RAYとの関係、職員の立場について
A お金の申請をし、許可がおりれば、自由に利用できる。(とやかく言われない)
A 全員が専従職員で、市や、県からの派遣職員はいない。
* RAY: スロットマシンギャンブルの利権を管理している組織 
  社会福祉面の予算としては中心的な機関 利益は社会に還元する

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